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カテゴリ:カルチャー通信( 259 )

風の絵 2019年9月11日

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「風の絵」という本を読んだ。

古今東西の絵画を“風”というテーマでたどっていく。

こんな具合で話が、たちあがる。


「風は、なにかを呼び覚ます力を持っている。

眠っていた記憶をふいに蘇らせたり、

思いがけず新しい視覚を開いてくれたり、

得体の知れない不安や悦びをかきたてる。」


最初の絵は、フェルメールの描いたふるさと「デルフト風景」。


「『デルフト風景』からは、ある街が持つ固有の性格を透かして

その奥にあるものが流れだす。

あえかな存在感を抱かせながら特定の街越しに見えてくるものは、

生きられた時間が建物や道のひとつひとつに

ぎっしりつまって、人間の生が集積した街から精製される街の全体

といえるかもしれない。

『デルフト風景』では、それが、穏やかな一陣の風とともに

立ち現れる。

『デルフト風景』ほどに、風そのものと、風の作用とを

描ききった絵は、どこにも見出せない。」


街の記憶と、それをフッとかきたてる“風の作用”。

風というキーワードを手掛かりに、絵画に込められた記憶を

紐解いていくミステリアスな論考である。

神田神保町の古本屋で見つけた魅力的な1冊。

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by kitanojomonjin | 2019-09-11 15:12 | カルチャー通信 | Comments(0)

円山応挙展 2019年9月8日

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先日、上野の芸大美術館で、円山応挙展を見てきた。

兵庫県香住にある大乗寺というお寺が、

一名“応挙寺”とよばれ、

応挙一門の障壁画が、数多く残されているという。

芸大の展覧会の目玉も、大乗寺のものだった。

圧巻である。

会場には、大乗寺のヴァ―チュアル・リアリティの映像が

展示されていた。

なかなか雰囲気のあるお寺である。

一度訪ねてみたいものである。

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by kitanojomonjin | 2019-09-08 19:34 | カルチャー通信 | Comments(0)

恐竜博 2019年8月4日

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上野の国立科学博物館で

恐竜博を見てきた。

売り物は、8メートル近い、国産の恐竜「ムカワ竜」の骨格標本。

これまでにみた恐竜博とは、

今回は様子が違っていた。

4kの超リアルなCGが、最大の効果を上げている。

事前に、草食のムカワ竜が、肉食恐竜に襲われる危機を

CGで見せられるので、

骨格標本も独特の思いを込めて見ることができる。

これまで、どちらかちというと添え物だった映像が、

今回は、大活躍をしているのだ。

必見。

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by kitanojomonjin | 2019-08-04 08:42 | カルチャー通信 | Comments(0)

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先日、たまたまラジオで、

“批評文学としての「枕草子」「徒然草」”というのを

聞いた。

講師の島内裕子さんの話が、明快でわかりやすい。

「枕草子」から「徒然草」へ脈々と、

批評文学の流れが読み取れるというのだ。

たしかに、「徒然草」には「枕草子」を意識した部分がある。

そして、その批評文学の系譜が、小林秀雄にまで

つながるというのだ。

ビックリである。

ためしに、どんな話ぶりか聞いてみたら?

インターネットのらじるらじるで、視聴できる。

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by kitanojomonjin | 2019-07-23 08:57 | カルチャー通信 | Comments(0)

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いま、「折りたたみ北京・現代中国SFアンソロジー」を読んでいる。

中国のSFが、いま面白い。

理科系の素養のある若い書き手がどんどん出てきているのだ。

ロボットとかAIが登場する近未来小説である。

ふたりの老人が、介護が必要になって、お互いに、介護ロボットを

遠隔操作して、介護しあうという話。

ウェブの使用できることばが、どんどん制限されて

窒息状態になっていく話。

笑うに笑えない近未来の話であり、

ひょっとしたらそれは、現実に起きていることかと

思わせる。

中国の若い感性が、時代の行方を敏感にキャッチしているのではないか?

おすすめである。

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by kitanojomonjin | 2019-07-19 08:55 | カルチャー通信 | Comments(0)

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先日、圓朝の怪談・真景累ケ淵を読んだ。

まったく欲と悪の物語である。

これでもかこれでもかと、欲に迷った登場人物が、

つぎつぎに人を殺めていく。

その中で、ひとめぼれの恋に落ちる娘や、

体を張って、敵を討つおかみなど、

女性のほうが生き生きとしている。

江戸のがんじがらめの制度の中でもがく男に比べ、

女のほうがいちずな生き方ができるのかもしれない。

いずれにしても、圓朝の怪談ばなしは、やっぱり、

幽霊よりもこわいのは人間ということになる。

おすすめである。

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by kitanojomonjin | 2019-07-12 08:47 | カルチャー通信 | Comments(0)

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先日、神田の古本屋で、不思議な光景の

小冊子を見つけた。

その写真にみとれて、ついつい買ってしまった。

中国の南部にある開平。

にょきにょきと塔が立っている。

その作りは、西洋建築もどきである。

一面の森林地帯の中に、

異様な塔が林立しているのだ。

かつて、ここは、華僑のふるさとだった。

20世紀初め、アメリカやオーストラリアに

出稼ぎに行った人々が、故郷に送った資金で

この不思議な塔の光景が出現したのだという。

いまでは、世界遺産になっている。


ときどき、気になって、この写真をながめている。

それにしても、不思議な光景だ。

機会があったら、一度、行ってみたいものだ。

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by kitanojomonjin | 2019-06-21 08:54 | カルチャー通信 | Comments(0)

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怪談牡丹燈籠を読んだ。

三遊亭円朝の有名な怪談噺である。

カランコロンとこまげたの音をさせて

美女の幽霊が、夜な夜な訪れる。

足がないのがふつうなのに、

ちゃんと足があるのが異色である。

ところが、読んでみて、その異色ぶりは

ほんの序の口であることがわかる。

幽霊が、愛する人の家に貼ってある

幽霊撃退のお札をはがしてくれと

たのみにくると、

100両だすなら、はがそうということになる。

幽霊を相手に、金の交渉をして、

結局、幽霊はなんと100両調達する。

こんな話聞いたことがない。

まさに、地獄のさたも金次第である。

幽霊からせしめた金で、悪と欲の物語が

延々と続く。

まさに、怖いのは、幽霊より、人間なのである。

「人間の業」ともいうべき、

おどろおどろしい世界がくりひろげられ、

読んでいて、息つく暇がない。

ある人は、明治の日本文学を10年

先取りしていると評した。

まさに、日本文学の傑作である。

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by kitanojomonjin | 2019-06-15 08:54 | カルチャー通信 | Comments(0)

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世の中には、信じられないことが、あるものだ。

いま、原宿で開催されているボーン・ミュージック展を

先日、見てきた。

1940年代から60年代のソビエト。

アメリカのジャズやロックンロールは、

禁じられていた。

どうしても、聴きたいという思いが、

このボーン・レコードを生み出した。

病院で、不要になったレントゲン写真に

自作のカッティング・マシーンで

音楽を録音した。

一種のソノシートのタイプの自家製レコードである。

このアンダーグラウンドの製作者のインタビューも

紹介されていた。

「金儲けでやったんじゃない。

新しいロマンの冒険だった。

多くのひとに文化を届けたかった。」

ここに、文化の原点があるような気がした。

暗い会場に流れるロックンロールが

不思議な輝きをもって聞こえた。

5月12日まで。

おすすめ。

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by kitanojomonjin | 2019-05-08 09:06 | カルチャー通信 | Comments(0)

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青森県八戸市で、演劇活動をしている

柾谷伸夫さんから、新作の案内が来た。

「約定の城」と題して、

九戸城を本拠地に、

わずか5千で、豊臣軍7万と戦った

九戸政実の物語。

5月24日(金)25日(土)

八戸の公会堂文化ホールで上演されるという。

お近くの方、ぜひいらっしてください。

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by kitanojomonjin | 2019-05-04 08:57 | カルチャー通信 | Comments(0)