カテゴリ:この国のかたち( 97 )

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嵐山光三郎の「西行と清盛」という時代小説を

読んでいる。

なかなか面白い。

同じ北面の武士として、同僚だった

西行と清盛の対照的な人生を描いている。

この小説によれば、西行は決して

浮世を離れた遁世者ではない。

保元の乱で、讃岐に流された崇徳上皇と

和歌のやりとりをして励まし続けたという。

鳥羽上皇とか崇徳院とか、

中世のこのへんの歴史は、

人間的でおどろおどろしく

不思議な魅力に満ちている。


ちなみに、きょう(29日)よる8時から、

BSプレミアムで、「崇徳上皇と保元の乱」の

番組の放送がある。

(追記)
中公文庫のあとがきに、著者がこんなふうに書いていた。

「西行が没した河内国弘川寺へ行ったときのことだが、

山から讃岐国の崇徳院陵が見えた。

西行は死ぬときも、崇徳院の霊を見守っていたのだ。

これには、いまさらながら、胸を打たれた。」

いちど、西行が没した弘川寺を訪ねてみたいものである。


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by kitanojomonjin | 2018-03-29 09:30 | この国のかたち | Comments(0)

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先日の毎日新聞のコラムに、

藻谷浩介氏が、こんなことを書いていた。

(毎日新聞・2018年2月11日付)

東日本大震災の津波で、航空自衛隊松島基地の

航空機28機が失われたという。

また、沖縄の辺野古沖の海上滑走路は

大地震の巣・沖縄トラフに正対し、安全性が極めて疑問だという。

基地の是非については、いろいろ意見があろうが、

地震や津波にたいして、どの程度配慮されているのだろうか。

防衛の役目を果たす前に、地震や津波にやられては、

なんの意味もないだろう。

なるほど。

この点、盲点である。

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by kitanojomonjin | 2018-03-25 20:13 | この国のかたち | Comments(0)

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写真家・土田ヒロミさんの写真展が

あす(3月7日)から20日まで、

銀座ニコンサロンで、開かれる。

2011年から2017年まで、フクシマを長期取材したもの。

ほとんど、人物が登場しない。

美しいフクシマの四季の風景。

原発事故で、無人化した集落を

ひたすら追い続ける。

ベルリンの壁以来、

土田さんがとり続けて来た手法である。

失われた時間の重みが、立ち上ってくるようだ。


なお、このあと4月5日~18日

大阪ニコンサロンでも開催されるという。

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by kitanojomonjin | 2018-03-06 13:57 | この国のかたち | Comments(0)

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先月(2月16日)に開かれた菜の花忌シンポジウムは、

作家司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」「新選組血風録」をてがかりに、

変革期の生き方を探るというもの。

冒頭の作家浅田次郎さんのお話が、とても面白かった。

いつの時代にも、近藤勇・土方歳三たち新選組の根強いフアンがいるという。

それが、若い人から、年配者まで、各層にまたがっているというのだ。

新選組の魅力とはなんだろうか、考えさせられる。

特に、変革期という時代にその傾向が強いとか。

新しい時代の流れに身を任せるか

いや変わってはいけない自分を大切にしようと思うのか?

みんなこのジレンマに陥る。

そのとき、土方歳三たちの生き方は、

なにか、こころに、響くのだろう。


ちなみに、このシンポジウムの様子は、

3月4日(日)14時30分~15時29分 Eテレ

で放送される。

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by kitanojomonjin | 2018-03-02 15:43 | この国のかたち | Comments(0)

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先日、上野の科学博物館へ行って、

南方熊楠の企画展を見てきた。

こじんまりしていたが、なかなか面白かった。

子どもと猫とあんぱんが、好きだったという熊楠。

昭和天皇に、菌類について進講したとき、

菌類の標本を入れていったというキャラメル箱も

展示してあった。

ふつうの菓子箱のようにけっこう大きなものだ。

これに、いっぱい菌類をいれて嬉々として

天皇に、ご進講した熊楠の様子が見えるようだ。

6人の専門家が、いまなぜ熊楠か?を語っていた

6分くらいのショート・インタビューのビデオも

面白かった。

この企画展のタイトルに、

なぜ、「100年早かった智の人」とついているのかが、

とてもよくわかる。

要するに、熊楠は、徹底的に資料を収集するひとで、

その資料から構築した熊楠ワールドを充分、世に発表するところまで

いかなかった。

コンピューター時代の今なら、

膨大なデータをもとにして世界観を発表していただろう

というのである。

それを解き明かそうと、「十二支考・虎」を手がかりにした

熊楠の頭の中の発想法のパネルの展示も興味深かった。

上野の科博で、3月4日(日)まで。

必見である。



ちなみに、「知の巨人・南方熊楠の闘い」という番組が、

3月下旬、アンコール放送される。

(3月29日(木)あさ8時~BSプレミアム)

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by kitanojomonjin | 2018-02-28 12:24 | この国のかたち | Comments(0)

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先日、たまたま小田急線の代々木上原駅に降りた。

南口のすぐ前に、幸福書房という小さな本屋が

ある。

個性的な本をそろえているマチの本屋さんである。

いつも、この駅に降りると、決まって、

のぞいてみる。

この本屋さんが、なんと、2月20日に、

その40年の歴史にピリオドを打って、

閉店するという張り紙が出ていた。

どんどん、マチの本屋さんが消えていく。

なにか、ローカル線が消えていくような

寂しさがある。

マチの本屋さんとは、

いわば“知のローカル線”ではないだろうか。

売れ筋の同じような本を置いている

大きな本屋だけが、生き残る。

それは、みんな同じような顔をしている。

面白味のある個性が、感じられない。

なんか寂しい。

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by kitanojomonjin | 2018-02-14 20:55 | この国のかたち | Comments(0)

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先日の新聞に、中国四川省の大地震の復興コンペで、

入選した中央大学の石川幹子教授のことばが

紹介されていた。

(2017年12月18日付・毎日新聞)

石川教授は、専業主婦だった42歳のとき、

大学に戻って博士号を取得した変り種。

東日本大震災や熊本地震の復興支援にかかわり、

独創的な環境デザインで内外の設計コンペを

連覇しているという。

「国際コンペに勝つコツは?」と聞かれて

こんなふうに答えている。

「それぞれの場所に歴史があり、蓄積がある。

土地そのものに答えが埋め込まれています。

土地に刻まれた歴史、人の思いを読み込む努力ですね。

長い歴史から見れば、私たちの存在はほんの一瞬です。

その瞬間に何をなすべきか、

過去を見て未来を思えば自然に決まる。

無理はしません。」

至言である。

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by kitanojomonjin | 2017-12-22 13:45 | この国のかたち | Comments(0)

濁流 2017年10月22日

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台風の先触れの雨がやまない。

多摩川は、濁流が渦巻いていた。

きょうは、選挙。

投票所には、雨にもかかわらず、

多くの人が、ならんでいた。

あの時を境に、

こんな日本になってしまったと後悔しないためにも

一票を入れて来た。

はたして、政治の潮目はかわるだろうか?

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by kitanojomonjin | 2017-10-22 15:48 | この国のかたち | Comments(0)

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いま、「夢の日本史」という本を読んでいる。

すこぶるつきに、面白い。

現代人は、夢は自分のものと考えるが、

古代人は、「夢は、神や仏や死者たちのような

人間を超越た存在から、届けられたメッセージだと思っていた」という。



日本の歴史の中で、文献に登場する夢にまつわることばが、示されていた。

たとえば・・・。

「夢の枕」(12世紀)=夢の中で神仏や死者が現れ告げ知らせること。

「夢を買う」(13世紀)=自分の身に幸運がめぐり来るよう、他人の見た夢を買い取る。

「夢開き」(18世紀)=吉夢や夢のお告げを知らせる祝儀。

「ゆめ知らせ」(19世紀)=遠方で起こったことや、これから起こることを夢で知らせる。

なかなか興味深い。


ちなみに、夢ということばに、「将来実現したい理想」の意味をこめたのは、

20世紀に入ってからだという。

それまでは、あくまでも、異次元からのメッセージであったのだ。

日本人のこころのありようを考えるうえで、

実に興味深い。

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by kitanojomonjin | 2017-09-11 16:52 | この国のかたち | Comments(0)

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連休は、好天が続いている。

多摩川べりの散歩も気持ちがいい。

先日、日本の都会のきれいな花をつける雑草は、ほとんど

外来種だという記事を読んだ。

代表的なマツバウンランやニワゼキショウは、北米原産だという。

(東京新聞・2017年5月4日付・コラム)

「在来種が生きていた里山や野原は切り開かれて、

都市化された。

荒れて乾いた土地ばかりの都会で

生きていけるのは、乾燥に強い外来種。」

『外来種はダメというイメージがあるが、都市での

緑の豊かさを求めるのなら、外来種は不可欠なのです』

という専門家のことばも紹介している。

知らなかった!


なにか示唆的なはなしである。

在来種と外来種が、目くじら立てないで

おだやかに暮らせる国になって欲しいものである。

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by kitanojomonjin | 2017-05-06 14:33 | この国のかたち | Comments(0)