カテゴリ:この国のかたち( 99 )

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いま、秋田の県立博物館で、「菅江真澄・記憶のかたち」という展覧会を

やっている。

江戸時代の紀行家・菅江真澄の没後190年を記念する展覧会である。

菅江真澄の実物の日記が展示されている。

日記に添えられた色あざやかな絵。

満開の梅林の花が、克明に描かれている。

ある人は、現代アートの草間弥生を思わせるといった。

たしかに。

まったくジャンルは違うが、伝えようという熱気が、

ひしひしとせまってくる。

真澄に関する集大成の展覧会といっていい。

これほどの規模のものは、10年に1回しか

拝めないだろう。

必見である。

11月4日まで開催されている。

ただし、秋田県立博物館は、秋田市から

だいぶ離れたところにあるので、要注意。

近くに、今年夏の高校野球で話題になった

金足農高がある。

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by kitanojomonjin | 2018-10-24 14:38 | この国のかたち | Comments(0)

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いま、サントリー美術館で、琉球美術の展覧会

「琉球 美の宝庫」をやっている。

先日のぞいてきた。

琉球王の王冠がひときわ目をひく。

そのほか、紅型などの民族衣装が素晴らしい。

その紅型の保存に生涯をかけた

鎌倉芳太郎の評伝を美術館のグッズコーナーで

見つけた。

本のタイトルは、

「首里城への坂道

   鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像」

とある。

これが、すこぶるつきに面白い。

香川県出身の20代の鎌倉青年が、

沖縄でその美術工芸の

見事さにひかれていく。

沖縄の地元の文化人との交遊、

そして、本土の伊東忠太などの

強力なバックアップによって進められる調査。

戦後、鎌倉のもとにあった写真によって

復元される紅型。

それだけでない。

首里城復元にも、鎌倉たちの調査資料は、

おおきな役割を果たした。

紅型をめぐるこんなことばが、忘れられない。

「沖縄の光のもとで着るから、

生命を生むのです。

それを育て、永遠に生かしつづけていくのは、

沖縄の人間なのです。」

沖縄にゆかりの深い著者・与那原恵の

はずむような文章がここちよい。

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by kitanojomonjin | 2018-07-31 08:49 | この国のかたち | Comments(0)

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嵐山光三郎の「西行と清盛」という時代小説を

読んでいる。

なかなか面白い。

同じ北面の武士として、同僚だった

西行と清盛の対照的な人生を描いている。

この小説によれば、西行は決して

浮世を離れた遁世者ではない。

保元の乱で、讃岐に流された崇徳上皇と

和歌のやりとりをして励まし続けたという。

鳥羽上皇とか崇徳院とか、

中世のこのへんの歴史は、

人間的でおどろおどろしく

不思議な魅力に満ちている。


ちなみに、きょう(29日)よる8時から、

BSプレミアムで、「崇徳上皇と保元の乱」の

番組の放送がある。

(追記)
中公文庫のあとがきに、著者がこんなふうに書いていた。

「西行が没した河内国弘川寺へ行ったときのことだが、

山から讃岐国の崇徳院陵が見えた。

西行は死ぬときも、崇徳院の霊を見守っていたのだ。

これには、いまさらながら、胸を打たれた。」

いちど、西行が没した弘川寺を訪ねてみたいものである。


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by kitanojomonjin | 2018-03-29 09:30 | この国のかたち | Comments(0)

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先日の毎日新聞のコラムに、

藻谷浩介氏が、こんなことを書いていた。

(毎日新聞・2018年2月11日付)

東日本大震災の津波で、航空自衛隊松島基地の

航空機28機が失われたという。

また、沖縄の辺野古沖の海上滑走路は

大地震の巣・沖縄トラフに正対し、安全性が極めて疑問だという。

基地の是非については、いろいろ意見があろうが、

地震や津波にたいして、どの程度配慮されているのだろうか。

防衛の役目を果たす前に、地震や津波にやられては、

なんの意味もないだろう。

なるほど。

この点、盲点である。

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by kitanojomonjin | 2018-03-25 20:13 | この国のかたち | Comments(0)

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写真家・土田ヒロミさんの写真展が

あす(3月7日)から20日まで、

銀座ニコンサロンで、開かれる。

2011年から2017年まで、フクシマを長期取材したもの。

ほとんど、人物が登場しない。

美しいフクシマの四季の風景。

原発事故で、無人化した集落を

ひたすら追い続ける。

ベルリンの壁以来、

土田さんがとり続けて来た手法である。

失われた時間の重みが、立ち上ってくるようだ。


なお、このあと4月5日~18日

大阪ニコンサロンでも開催されるという。

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by kitanojomonjin | 2018-03-06 13:57 | この国のかたち | Comments(0)

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先月(2月16日)に開かれた菜の花忌シンポジウムは、

作家司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」「新選組血風録」をてがかりに、

変革期の生き方を探るというもの。

冒頭の作家浅田次郎さんのお話が、とても面白かった。

いつの時代にも、近藤勇・土方歳三たち新選組の根強いフアンがいるという。

それが、若い人から、年配者まで、各層にまたがっているというのだ。

新選組の魅力とはなんだろうか、考えさせられる。

特に、変革期という時代にその傾向が強いとか。

新しい時代の流れに身を任せるか

いや変わってはいけない自分を大切にしようと思うのか?

みんなこのジレンマに陥る。

そのとき、土方歳三たちの生き方は、

なにか、こころに、響くのだろう。


ちなみに、このシンポジウムの様子は、

3月4日(日)14時30分~15時29分 Eテレ

で放送される。

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by kitanojomonjin | 2018-03-02 15:43 | この国のかたち | Comments(0)

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先日、上野の科学博物館へ行って、

南方熊楠の企画展を見てきた。

こじんまりしていたが、なかなか面白かった。

子どもと猫とあんぱんが、好きだったという熊楠。

昭和天皇に、菌類について進講したとき、

菌類の標本を入れていったというキャラメル箱も

展示してあった。

ふつうの菓子箱のようにけっこう大きなものだ。

これに、いっぱい菌類をいれて嬉々として

天皇に、ご進講した熊楠の様子が見えるようだ。

6人の専門家が、いまなぜ熊楠か?を語っていた

6分くらいのショート・インタビューのビデオも

面白かった。

この企画展のタイトルに、

なぜ、「100年早かった智の人」とついているのかが、

とてもよくわかる。

要するに、熊楠は、徹底的に資料を収集するひとで、

その資料から構築した熊楠ワールドを充分、世に発表するところまで

いかなかった。

コンピューター時代の今なら、

膨大なデータをもとにして世界観を発表していただろう

というのである。

それを解き明かそうと、「十二支考・虎」を手がかりにした

熊楠の頭の中の発想法のパネルの展示も興味深かった。

上野の科博で、3月4日(日)まで。

必見である。



ちなみに、「知の巨人・南方熊楠の闘い」という番組が、

3月下旬、アンコール放送される。

(3月29日(木)あさ8時~BSプレミアム)

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by kitanojomonjin | 2018-02-28 12:24 | この国のかたち | Comments(0)

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先日、たまたま小田急線の代々木上原駅に降りた。

南口のすぐ前に、幸福書房という小さな本屋が

ある。

個性的な本をそろえているマチの本屋さんである。

いつも、この駅に降りると、決まって、

のぞいてみる。

この本屋さんが、なんと、2月20日に、

その40年の歴史にピリオドを打って、

閉店するという張り紙が出ていた。

どんどん、マチの本屋さんが消えていく。

なにか、ローカル線が消えていくような

寂しさがある。

マチの本屋さんとは、

いわば“知のローカル線”ではないだろうか。

売れ筋の同じような本を置いている

大きな本屋だけが、生き残る。

それは、みんな同じような顔をしている。

面白味のある個性が、感じられない。

なんか寂しい。

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by kitanojomonjin | 2018-02-14 20:55 | この国のかたち | Comments(0)

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先日の新聞に、中国四川省の大地震の復興コンペで、

入選した中央大学の石川幹子教授のことばが

紹介されていた。

(2017年12月18日付・毎日新聞)

石川教授は、専業主婦だった42歳のとき、

大学に戻って博士号を取得した変り種。

東日本大震災や熊本地震の復興支援にかかわり、

独創的な環境デザインで内外の設計コンペを

連覇しているという。

「国際コンペに勝つコツは?」と聞かれて

こんなふうに答えている。

「それぞれの場所に歴史があり、蓄積がある。

土地そのものに答えが埋め込まれています。

土地に刻まれた歴史、人の思いを読み込む努力ですね。

長い歴史から見れば、私たちの存在はほんの一瞬です。

その瞬間に何をなすべきか、

過去を見て未来を思えば自然に決まる。

無理はしません。」

至言である。

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by kitanojomonjin | 2017-12-22 13:45 | この国のかたち | Comments(0)

濁流 2017年10月22日

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台風の先触れの雨がやまない。

多摩川は、濁流が渦巻いていた。

きょうは、選挙。

投票所には、雨にもかかわらず、

多くの人が、ならんでいた。

あの時を境に、

こんな日本になってしまったと後悔しないためにも

一票を入れて来た。

はたして、政治の潮目はかわるだろうか?

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by kitanojomonjin | 2017-10-22 15:48 | この国のかたち | Comments(0)