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カテゴリ:ミステリーの楽しみ( 73 )

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マイクル・コナリーのミステリー小説「訣別」を読んだ。

老練刑事ボッシュが、しこしこと犯人を追い求める。

だが、ボッシュの捜査にも、確実に時代の波が

押し寄せていた。

今回、あらたに登場するのは、グーグル・ストリート・ビュー。

訪問したい家のたたずまいをこのストリート・ビューで

チェックする。

次に、自分のくるまに装備するためのGPS検知機と妨害装置。

くるまの位置を追尾さないための装置である。

200ドル払って、装備した。

意外に、安い。

ところが、敵もさるもの。

ドローンを使って、上空からボッシュのくるまを見張っていた。

だが、うれしいのは、捜査の肝心なところは、

永年のカンがものをいう。

それにしても、ボッシュ刑事、またお手柄をあげて

次回から、常勤の刑事職に舞い戻るようだ。

いつまで、頑張り続けるのだろう。

見ものである。

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by kitanojomonjin | 2019-08-14 07:47 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

怪談 2019年7月29日

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映画「怪談」を見た。

1965年、小林正樹監督の作品である。

小泉八雲の怪談の4つの作品のオムニバスになっている。

「黒髪」「雪女」「耳無し芳一」「茶碗の中」。

いずれも、見ごたえがあったが、

ストーリーとしては、「茶碗の中」が実に不可思議だった。

茶碗の中のサムライが、亡霊のように現れ、

それを成敗すると、その3人の部下が仇討と称して

あらわれる。

いったい、どう受け止めたらいいのか?

そのとてつもないイマジネーションの世界に、圧倒された。

全編、武満徹の音楽が、すばらしい。

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by kitanojomonjin | 2019-07-29 08:52 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

ブラック・スクリーム

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ジェフリー・ディーヴァーの最新作「ブラック・スクリーム」を

読んだ。

車いすの捜査官リンカーン・ライムが、今回はなんと

容疑者を追って、イタリアまで、出かける。

陽気でヴァイタリティのあるイタリアの捜査官と

丁丁発止と渡り合いながら、友情を深めていく。

これまで以上に、テンポがあって面白い。

また、病的な変質者の犯罪と思いきや、つぎつぎに

どんでん返しがあるのが面白い。

リンカーン・ライムものの新境地をひらいた作品といっていい。

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by kitanojomonjin | 2018-12-21 09:14 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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深緑野分の「ベルリンは晴れているか」を読んだ。

抜群に面白い。

舞台は、1945年7月のベルリン。

敗戦下、米英ソ仏の4か国の統治におかれていた、廃墟と混乱の街ベルリン。

ドイツ人少女アウグステが人探しの旅に出る。

その旅で、さまざまな個性的な人物に出会う。

空襲の混乱の中で、行方不明になった動物園の動物を

回収しようとしているもと飼育係。

廃墟となった映画撮影スタジオで、ひとり音声資料を守っている女性など。

カオスの時代に、生きていく意味はなにかということを

痛感させられる。

ナチスの生き残りのドイツ人が、書いたといっても不思議ではない。

じつによく、この時代の、ドイツの生活感、時代感を活写している。

30代の著者の筆力に感心させられる。

必見である。

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by kitanojomonjin | 2018-12-01 08:49 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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「ジーヴズの事件簿」という本を読んだ。

美智子さまが、誕生日スピーチで言及され、

いちやく注目されているもの。

ジーヴズという召使が、おばかな貴族のご主人に代わって

大活躍するユーモア小説。

1世紀前の時代を舞台にしているのに、

全然色あせていない。

英国には、独特の“召使文学”の伝統が、

あるのではと感じさせられる。

ノーベル賞作家のカズオ・イシグロの「日の名残り」も

まさに、“召使文学”そのものである。

ところで、この「ジーヴズの事件簿」

かつて、吉田茂も愛読していたというのは、

知らなかった。

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by kitanojomonjin | 2018-11-21 09:39 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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ジェフリー・ディーヴァーのミステリー小説

「バーニング・ワイヤー」のラストに、

主人公リンカーン・ライムが、事件を解決して

スコッチを飲み、

音楽をかけて、助手サックスとくつろぐシーンがある。

「ライムは訊いた。

『一杯どうだ、サックス?』

『もちろん』

『音楽が聴きたいな』

『ジャズ?』

『いいね』

ライムは1960年代に録音されたディヴ・ブルーベッグの

ライブ盤を選んだ。

代表作『テイク・ファイヴ』がかかった。

スピーカーから、かりかりという雑音とともに、

耳について離れなくなりそうな4分の5拍子の

特徴的なリズムが流れ始めた。」

たしかに。

「耳について離れなくなりそうな4分の5拍子の

特徴的なリズム」

ちなみに、作者の経歴を調べてみたら、1950年生まれと

あった。

ジャズ好きのアメリカ人のくつろぎの音楽として、

テイク・ファイヴは、定着しているようだ!

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by kitanojomonjin | 2018-04-05 17:33 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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ジェフリー・ディーヴァーのミステリー小説

「バーニング・ワイヤー」を読んでいる。

現代生活に欠かせない電気。

これに熟知した犯人が、電気を凶器にして

次々に犯罪を重ねる。

「もっとも抵抗の少ない通り道」

それが、感電の原理だという。

どこに、犯人のワナが仕掛けられているかわからない。

現代社会の危うさもあわせて教えられる。

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by kitanojomonjin | 2018-02-25 15:40 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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「ビッグデータ・コネクト」というミステリーを読んだ。

売りは、「ITを知りつくした者だけが書ける」という部分である。

著者は、みずからソフトウェア会社につとめていたという。

その知識と実感が盛り込まれている。

『おれがいなければ回らない』と思って、ITの仕事にのめりこむ。

「なぜ?」と問われた主人公は、こたえる。

「要らない、と言われたくないから、だろうな」

泥沼のITの職場のヒリヒリした感じが、伝わってくる。


時代設定は、数年先の日本。

日本中に張りめぐされた防犯カメラの情報、

そして、どこでも使えるポイントカードの情報、

さらに、官の住民基本台帳のデータをドッキングさせることによって、

日本中に、犯罪容疑者チェック網を張ろうという

闇のプロジェクトをめぐる活劇である。


個人のプライバシーが、ITによって

たやすく蹂躙される時代が、そこまで来ている。

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by kitanojomonjin | 2015-05-08 16:36 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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ジェフリー・ディーヴァーの最新作

「ゴースト・スナイパー」を読んだ。

四肢麻痺の天才科学捜査官・リンカーン・ライムの

シリーズ10作目である。

今回は、リンカーン・ライムが、車椅子で、

ハバナまで、旅に出る。

今までと全く違った展開。


もうひとつ興味深かったのは、

ケータイが、あたりまえのように

盗聴され、位置も特定されてしまう。

盗聴の危険を感じて、ケータイを

破棄して、公衆電話でかけなおすと、

公衆電話も盗聴される。

スノーデンが、「暴露」で指摘したことが、

ミステリー小説の中では、

あたりまえのこととして、通用している。

現実と小説が、おっかけっこをしている。

現代は、国民の情報が、すべて盗聴されるという

おそろしい時代に突入しているのだ。

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by kitanojomonjin | 2014-11-21 14:10 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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最近「砂の器」を読んだのが、きっかけで、

松本清張のほかの作品を読み始めている。


双葉文庫から、「松本清張 初文庫化作品集」と

いうのが出ている。

これまで、ほとんど、紹介されていない

短編で、なかなか味のある作品が収められていた。


たとえば、「二冊の同じ本」。

主人公は、古本屋で、書き込みのある本を

手に入れる。

たまたま、もう一冊の本を、書き込みした本人から、

直接プレゼントされていた。

同じ人物が、二冊の本を購入し、

交互に書き込みをしていたのである。

一冊は、自宅で。

もう一冊は別の場所で。

そこから、事件の匂いが、立ち上ってくる。

ふつうは、自宅の方が、落ち着いて

書きこみの分量も多いはずなのに、

逆転していた。

別の場所の書き込みの方が多い。

その別の場所を探っていくと、

書き込みをした人物の愛人の存在が浮かび上がる。

さらに、ある殺人事件がからんでくる。

このへんのなんでもない話しから、

どんどんミステリーが深まっていく感じは、

さすが清張である。


埋もれていた短編から、

キラリとした初期短編を発見するのも

なかなか楽しい。


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by kitanojomonjin | 2014-08-18 12:59 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)