「すす逃げ」考 2008年1月5日
2008年 01月 05日(葉ボタン・ブロギニストの散歩道から)
俳句の季語で、「すす逃げ」という言葉があるという。
最近ラジオで聞いて知った。
意味はそのものズバリ。
スス払いから逃げるということらしい。
すす逃げや
うしろめたさの
鐘をつく
こうして、すす逃げも無事正月を迎える。
正月を迎えられれば、幸せな方で、
こんな句もある。
すす逃げて
家にも世にも
帰り来ず
暮れに、病気で入院して、そのまま帰らぬ人になった
夫のことを呼んだ句だという。
それほど深刻でなくても、江戸300年の昔から、
夫は、家に居場所がなくて、ひたすら「すす逃げ」願望を
繰り返してきたのかもしれない。
その位置関係が、暮れにくっきりとあらわれて、
「すす逃げ」という季語にまでなっているということに
いたく共感させられる。
そんなことに関心している場合かとお叱りを受けそうだが。
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