風の柱 2007年7月20日
2007年 07月 18日(ブータンのダルシン)
赤坂憲雄さんの「岡本太郎の見た日本」を
読み終わった。
韓国を訪ねたとき、岡本太郎は、チャンスンという
一本の棒に関心を示す。
「眼の前に、何でもなくヒョロッと立ち続けて、
永遠に風に吹きさらされている姿。
ダイレクトに天に向って突き上げている。
大地から高みに、また逆に天空から地底に向って、
垂直の交流の神聖な象徴として。」
ここからが、岡本太郎の真骨頂である。
「だが神秘感はそれだけではない。
眼にはふれないが、そこを水平に通り過ぎる運命の流れがある。
ポールはその垂直と水平の流れとの運命的接点だ。
私はその透明な、ドラマチックなふれあいを心に強く感じる。
古い昔から、北方ユーラシアの大草原、ウラル・アルタイ、
そしてモンゴルを通って朝鮮半島に吹き付けた流動感。
わたしはそれを「風」として素肌に感じとるのだ。」
去年、ブータンの峠で、決まって目にしたのぼり・ダルシン。
その思いと、この記述は奇妙に重なってくる。
あのダルシンの意味しているものは、やはり北方ユーラシアに
広がる概念なのだということを改めて感じさせられる。
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