戦場のコックたち 2019年1月5日

c0069380_11562162.jpg
深緑野分の「戦場のコックたち」を読んだ。

第二次大戦を終結に導くノルマンディー降下作戦に従軍した

若き兵士たちが、主人公である。

パラシュート歩兵連隊に所属し、

戦闘に従事しながら、特技兵として戦場のコックを勤める。

いわゆる「兵站」の視点から、戦争を取り上げている。

たとえば、次のくだりが、印象的だ。

「人体に喩えると兵站路は大動脈だ。

兵站路の確保は戦争に勝つための絶対条件であり、

多少の犠牲を払ってでも奪取し、

守らなければならない。

そして敵は、相手の大動脈を切り裂かんと画策する。」

登場人物の会話にこんなのがある。

「一体このノルマンディーに何万人のアメリカ兵が

配備されていると思う?

兵士ひとりあたりの一日平均補給量は、

53ポンド(約24キログラム)だぜ。

ちなみに半数が弾薬、残りの半分は燃料、

あとは食糧と日用品。

わかるか?この量がどれだけ膨大か?」

第二次大戦のアメリカの戦いは、完璧な物量の戦いだった。

この小説は、戦争を「兵站」というまったく違った視点から、

切り取り、そこで苦悩する若い兵士たちの物語を綴っている。

実に、面白い。

お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
           人気blogランキングへ







by kitanojomonjin | 2019-01-05 12:19 | 人生 | Comments(0)