アモーレアモーレアモレミヨという音楽が耳について
離れない。
1960年代後半から、70年代の初めまで、
映画館の休憩時間になると
きまってこの曲が流れていた。
これこそ、ピエトロ・ジェルミ監督・主演の
映画「刑事」のテーマ音楽だったのだ。
1959年製作のイタリア映画である。
刑事役ピエトロ・ジェルミを中心とした捜査チームの
活躍ぶりの描き方は、
黒澤明監督の「天国と地獄」にも影響を与えたと
いわれるほど、息の合った小気味のいいものである。
イタリア・ローマの庶民街でおきる犯罪から
話が始まる。
貧しさゆえに、犯される犯罪。
そして、ラストが印象的だ。
クラウディア・カルデナーレが、連行されていく愛人の
クルマを追いかけるシーン。
20歳そこそこの彼女の衝撃的な映画デビューだった。