まいどさんが待っている 2017年8月25日
2017年 08月 25日冬の津軽を取材したもののアンコール放送だった。
雪に閉じ込められた集落に、惣菜をはじめ日用品を積みこんだクルマが
巡回してくる。
都はるみの歌謡曲をスピーカーで流しながら。
雪に閉じ込められた集落のお年寄りにとって、
貴重な存在である。
まいどさんのクルマをたんたんとたどりながら、
山里のひとびとの暮らしが見えてくる。
ある日、常連客のおばあちゃんが、まいどさんのクルマの運転手さんに
電話で、チョコレートを注文した。
「バレンタインが来るでしょ?」
バレンタインの日に、施設にはいっているご主人に
チョコレートをプレゼントしたいという。
ただ、「一口ではいる小粒のチョコレートを」という
注文だった。
後日、おばあちゃんが、チョコレートを持って、
施設をおとずれる。
ご主人は、うれしそうに、一口大のチョコレートを味わう。
一口大は、寝たきりのご主人を気遣ってのことだった。
ここで、おばあちゃんが、いう。
『「うまい」なら「うまい」、「おいしくない」なら、「おいしくない」って言って』
気丈なおばあちゃんと、その愛情を受け止めるご主人。
このご夫婦の関係がよくわかるひとコマである。
さりげないが、こころに残るシーンである。
ああ、あと3~4ヵ月もすれば、
津軽に、雪の季節が訪れるのだ。
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