先日、横浜のそごうへ「司馬遼太郎展」を見にいってきた。
そこで、司馬さんが「梟の城」を執筆したという文机を見ることができた。
あ~これかと思った。
とても、質素なチンマリした文机である。
司馬さんが、暮らしていた大阪市西区の公団住宅
「西長堀アパート」の部屋にあったものだ。
その場所は、奇しくも、旧土佐藩邸の跡地で、
土佐堀も見下ろせたという。
「竜馬もこのあたりをうろついていたのか」
この文机に向かって、司馬さんは、「竜馬がゆく」の
構想をふくらませていたに違いない。
新聞記者をやめて、作家活動に専念し始めたころの
司馬さんをしのぶ貴重なものである。
質素でチンマリしているだけ、駆け出し時代の司馬さんの
気概が伝わってくるようだ。