明治36年・エッフェル塔の絵葉書 2015年4月19日
2015年 04月 19日明治36年10月3日付のパリ・エッフェル塔の絵葉書。
明治の言論人・陸羯南が、日本にいる・てつ夫人に宛てて
出したものである。
文面には、「今日は中村不折とこの塔に上がる」
とある。
羯南が主宰した新聞日本の社員でもあった中村不折は、
このとき、パリで洋画の修業中だった。
不折は、のちに、夏目漱石の「吾輩は猫である」の
挿絵を描いたことでも知られる。
このあと、羯南は、不折といっしょに、
イタリア各地の美術館を見て回った。
ミラノでは、ダヴィンチの傑作「最後の晩餐」を鑑賞し、
ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマを訪ねて、
絵画の傑作を堪能したという。
この絵葉書は、
いま弘前の郷土文化館で開催されている
「陸羯南展」で、展示されている。
羯南と不折の厚い交友がしのばれる。
なかなか興味深い史料である。
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