アナボコの想像力・司馬さんと縄文 2005年6月19日
2005年 06月 17日(ブロギニストの散歩道から)
現代に縄文を読み取る着想について考えると、
どうしても司馬遼太郎さんからいただいた1枚の
ハガキのことを思い出す。
1994年8月、三内丸山遺跡が一躍話題になり、
現地説明会に2日で8000人の人が、集まった。
そのことを司馬さんに報告したところ、司馬さんから
おハガキをいただいた。
「県下8000人の人々がきてくれたとのこと、
近頃これほどのよろこびをおぼえたことはありません。
一つは、遠きものへのあこがれ、
2つは遠きものを自分に組み入れる自己の確立の
よろこびというものでしょう。」
さらに、つぎのように続く。
「他者からみれば、ただのアナボコをみてさまざまに
想像を構築できる教養をひとびとは(戦後50年のあいだに)
身につけたということです。」
20世紀末にして、わたしたちは、アナボコをみて縄文を
構築できる想像力を手に入れたのである。
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