<   2016年 05月 ( 12 )   > この月の画像一覧

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津軽ダムから帰ってきて

興味深い本を見つけた。

前から、手元にあったのだが、

「白神学」1・2号である。

まさに、ダムに沈んだ山里の人々の暮らしを

丹念に、記録している。

山下祐介先生の労作。


そのなかに、こんな記述を見つけた。

江戸時代、菅江真澄が、何度も、

弘前近郊を旅している。

真澄は、紀行文のなかで、

弘前の郊外の清水観音堂(現在の多賀神社)を

訪ねているのだ。

「『福村』という村を記し、その近くに

藤が生い茂っているのを(菅江真澄は)歌に詠んだ。」

山下先生は、福村を苦労してみつける。

「結局、川そばに生い茂る藤の存在で

場所を特定できたのである。

福村は記憶から消えたが、藤のことは皆知っていたからである。」


いろんなことにびっくりさせられる。

江戸の真澄の時代から、津軽ではあたりまえに、

藤が咲き誇っていたこと。

しかも、最近まで、藤の花が現役で、残っていたこと。


実は、津軽ダムへ行く道筋で、

山のいたるところに、大木に寄生する藤の花と、

競うように咲き誇る桐の花を目にしたのだ。

全山、「紫のうすがすみ」がかかっているようだった。

おそらく、津軽の山を跋扈した江戸時代の

菅江真澄も、このような光景を目にしていたのだろう。


ところが、この「紫のうすがすみ」は、意外にも

地元の人間でも気のつかない光景のようだ。

今の季節の知られざる絶景である。



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by kitanojomonjin | 2016-05-30 15:52 | 津軽 | Comments(0)

津軽ダム 2016年5月27日

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先日、初めて、津軽ダムを

見てきた。

それまでの目屋ダムが、

土砂が堆積して

機能しなくなったため、

新たに作られたのが、津軽ダムである。

工事は、ほぼ終わり、28年度中の完成予定だという。

実に、大きい。

ダムの高さ

目屋ダム58・2メートルに対して、

津軽ダム97.2メートル。

目屋ダムのすぐ脇に、目屋ダムを包み込むように、

津軽ダムの建設が進められている。

展望台のところに、ダムの底に沈んだ

集落の人たちの記念写真(?)が、飾ってあった。

ここに、典型的な山里のくらしがあったのだ。

感慨深いものがある。



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by kitanojomonjin | 2016-05-27 17:46 | 津軽 | Comments(0)

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中島みゆきの宙船(そらふね)という曲を

聞いた。

(作詞・作曲 中島みゆき)


「その船を漕いでゆけ

おまえの手で漕いでゆけ」

このあとが、凄い。

「おまえが消えて喜ぶ者に

おまえのオールをまかせるな」


孤独な戦う姿・・・

これは、中島みゆきの「ファイト」のくだりにも

通じるものがある。


「ファイト!闘う君の唄を

闘わない奴らが笑うだろう

ファイト!冷たい水の中を

ふるえながらのぼっててゆけ」




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by kitanojomonjin | 2016-05-24 14:51 | 人生 | Comments(0)

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今、原田直次郎展が、全国を巡回している。

先日、葉山の神奈川県立近代美術館で見たと

友人が教えてくれた。

神保町で、カタログを手に入れた。


表紙は、代表作「靴屋の親爺」。

圧倒的な筆力のある明治初期の西洋画家だった。


ドイツ留学中、森鴎外とも交流があった。

だが、帰国後、36歳で、亡くなったので、一般に知られることが少ない。

カタログで、興味深かったのは、

1886年ドイツを訪ねた近衛篤麿とも出会い、近衛に

肖像画写真を寄贈しているというのだ。

(近衛の自伝「蛍雪余聞No.2-44」にも出てくるという。)

残念ながら、葉山の展覧会は終了し、

来週から、岡山県立美術館で開催される。

7月23日からは、島根県立石見美術館へ巡回するという。

機会があったら、ゆっくり旅をして

展覧会をのぞいてみたいものである。




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by kitanojomonjin | 2016-05-24 12:39 | Comments(0)

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地下鉄三越前駅のコンコースでみつけた

江戸時代の日本橋の絵巻。

その中に、顔を隠した謎の人物が登場する。

ひとつは、虚無僧。

深編み笠をかぶり、首に袈裟をかけ、

尺八を吹き、諸国を行脚する。

日本映画に登場する場合は、忍者もどきの

怪しい存在である。

なんのために、虚無僧は存在するのだろうか?

どうにも、気になる。



もうひとつは、瓦版売り。

説明文によれば、

「辻で、深編み笠をかぶり、事件や政治風刺を刷った

最新情報の瓦版を読み上げる」

深編み笠をかぶっているのは、顔が割れないため。

二人で行動するのは、

一人が取締りの役人がくるのを見張っていて、

いち早く逃げるためだという。

一名「読売(よみうり)」というらしい。

ジャーナリズムの原点が、

ここにあるような気がする。



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by kitanojomonjin | 2016-05-18 13:23 | 旅の街角から | Comments(0)

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先日、地下鉄の三越前駅の地下コンコースを

歩いていたら、面白いものを見つけた。

12メートルに及ぶ絵巻物が展示されていた。

『熈代勝覧』(きだいしょうらん)という文化2年(1802)の

江戸・日本橋を通りを描いた絵巻である。

なんと、そこには、

通りを歩く1621人の老若男女と

犬20匹、

馬13頭、

牛4頭、

猿1匹、

鷹2羽が描かれているという。

まあ、よく数えたものだ。


見ていて飽きなかった。

子どもの表情が面白い。

菓子の立ち売りの前で、買ってくれとせがむ子ども。

机を担いだ親父に手を引かれているのは、

寺子屋入門の親子だという。

この時代、机は、自前だったのだろうか?

そして、なんとも楽しいのは、

次のシーン。
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往来の一杯飲み屋だという。

赤ら顔の客の表情がいい。

脇の犬も、のんびり身体をかいている。

実に、楽しそう。

原画は、ベルリンにあるという。

時間を忘れて、ひとつひとつの情景に見入ってしまった。

必見である。



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by kitanojomonjin | 2016-05-16 12:40 | 旅の街角から | Comments(0)

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熊本地震のあと、地元のラジオ局が、

被災地の小学校の校歌を

順番にかけていったという。

避難所にいた人たちは、涙ぐんで

母校の校歌を聞いた。



2011年の東日本大震災のときにも、こんな話があった。

釜石市立釜石小学校の体育館に

避難した人たちは、

体育館に張り出されている校歌の

歌詞に元気づけられたという。

こんな歌詞だった。


「いきいき生きる いきいき生きる

ひとりで立って まっすぐ生きる

困ったときは 目をあげて

星を目あてに まっすぐ生きる

息あるうちは いきいき生きる」


これは、なんと、作詞 井上ひさし。

作曲 宇野誠一郎。

知るひとぞ知る「ひょっこりひょうたん島」のコンビである。


2番は・・・。


「はっきり話す はっきり話す

びくびくせずに はっきり話す

困ったときに あわてずに

人間について よく考える

考えたなら よく話す」


3番も、すばらしい。


「しっかりつかむ しっかりつかむ

まことの知恵を しっかりつかむ

困ったときは 手を出して

ともだちの手を しっかりつかむ

手と手をつないで しっかり生きる」


やはり、校歌には、独特のちからがある。

ましてや、井上ひさしの歌詞だったら、

なおさらである。



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by kitanojomonjin | 2016-05-13 14:58 | この国のかたち | Comments(0)

男の子守唄 2016年5月9日

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いま、ラジオ深夜便の「深夜便のうた」で、

漫才師のオール巨人が、

「男の子守唄」というのを歌っている。

こんなぐあいである。

(作詞・作曲 オオガタミヅオ)

「恋 また恋 まだ恋しくて こころの奥に浮かびくる

忘れたつもりの面影は せつなき女のほつれ髪」


このあとがいい。

「朽ちて枯れるが運命(さだめ)でも

せめてひと花咲かせたい

かなわぬ望みと憧れは ゆらゆらかげろう春やよい」


2番の後半もいい。

「朽ちて枯れるが運命(さだめ)でも

せめてひと花咲かせたい

強がる男のしあわせは 夢の中まで千鳥足」

ちょっと、藤田まことをおもわせる渋い声が

人生のたそがれのあわい情感をみごとに

表現している。




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by kitanojomonjin | 2016-05-09 13:27 | 人生 | Comments(0)

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NPO法人三内丸山縄文発信の会の機関紙

「縄文ファイル」の最新号が届いた。

表紙は、縄文の森のイメージ画(安芸早穂子さん)。

なかなか魅力的である。

Jomon period increasingly coming to light
 as a result of Sannai-Maruyama site special research

Research on the  latest findings of the

Sannai-Maruyama site and Jomon 

culture is being publicized around

Aomori Prifecture. At the FY2015

Sannai-Maruyama Site special landmark

briefing session held on March 12, the

findings of Yoshikatsu Nakamura‘s

individual project, “Rresearch on the

impact of Hokuriku-style stone at the

Sannai-Maruyama Site” were presented,

as well as those of the joint project led

by Seiichiro Tsuji, “Restoration and

iconographic representation of village

scene and landscape at Sannai-

Maruyama Site”.

「三内丸山遺跡・特別研究」で
  解明が進む縄文時代

 青森県では、三内丸山遺跡の全体像の解明

や縄文文化に関する調査・研究の公募を行って

いる。3月12日に行われた「平成27年度特別

史跡三内丸山遺跡報告会」では、中村由克氏の

個人研究「北陸系石材の三内丸山遺跡への波及

の研究」、辻誠一郎氏らの共同研究「三内丸山

遺跡の集落景観の復原と図像化」の成果が

報告された。

縄文ファイル224号(2016年5・6月号)

この情報は、HPみんなの縄文にも、載っています。
  http://www.jomonjin.net





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by kitanojomonjin | 2016-05-07 13:23 | 英語で縄文 | Comments(0)

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いま、上野の東京藝大の美術館で、

バーミヤンの壁画の展示会をしている。

これには、ちょっとしたいわくがある。

2001年、アフガニスタンのバーミヤンの大仏が爆破された。

今年で、15年になる。

そのとき、大仏の天井画も失われてしまった。

それを出来るだけ、忠実に、実物大に再現した。

壁画のテーマは、「天翔る太陽神」。

ギリシャやペルシャなど多様な文明の影響がみられるという。

太陽神の上部の左右で、布を翻らせているのは、風神である。

この流れが、日本の風神・雷神につながる。

まさに、「文明の十字路」アフガニスタンにふさわしいテーマである。

これを無料で、観覧できるのだ。(~6月19日まで)

意外に、知られていないが、必見である。


ちなみに、この天井画の再現のドキュメントは、

5月7日(土)あさ11時からの番組「アフガン秘宝の半世紀」(BS1)で

紹介される。

【続報】「アフガン秘宝の半世紀」(BS1)のアンコール放送が、
    6月13日(月)よる8時からあるという。
 



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by kitanojomonjin | 2016-05-05 13:23 | カルチャー通信 | Comments(0)