<   2014年 07月 ( 17 )   > この月の画像一覧

c0069380_15432090.jpg
c0069380_1544115.jpg


映画「砂の器」をDVDで観た。

1974年公開。

今年で、40年になる。


公開の時、「原作の小説を上回る」と、

原作者松本清張を

感嘆させたという。

それは、どんなところだったのだろうか?


あらためて、原作を読んでみた。

原作の複雑にからまったストーリーが

大胆に整理されていた。

とくに、ラスト。

ピアノ協奏曲の演奏会と

警視庁の合同捜査会議での担当刑事の報告、

そして、日本の津々浦々を旅する父と子の映像。

この3つのシーンの絶妙なカットバック。


これは、原作にないシーンだった。

脚本の橋本忍とそれを手伝った山田洋次の

アイデアであった。


そのアイデアは、

橋本忍が、人形浄瑠璃からヒントを得たという説がある。


人形浄瑠璃(文楽)の大事な要素は、三業といわれ、

太夫(語り)、三味線(音楽)、人形遣い(人形芝居)からなる。

この3要素が、

映画のラストの部分に重なるというのだ。


警視庁の合同捜査会議での担当刑事の報告・・・これが、「太夫の語り」

ピアノ協奏曲の演奏・・・これが、「三味線の音楽」にあたり、

そして、日本の津々浦々を旅する父と子の映像が、

「人形遣いの人形」に相当する。


なるほど。

そういわれれば、そうとも思える。


たしかに、映画「砂の器」は、

ひとつの映像作品として、原作とは別の世界を

作り出していたのである。


お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-30 16:06 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

蓮と青磁 2014年7月28日

c0069380_1194039.jpg
c0069380_1110948.jpg


先日、大阪へ行って、

久しぶりに、東洋陶磁美術館で、

青磁の逸品に対面できた。


中国・龍泉窯の飛青磁花生(国宝)である。

その青の色合いが、なんともいえない。


ちょうどこの日まで、

写真家の六田知弘さんの蓮の写真が、

陶磁とともに展示され、陶磁の美を引き立てていた。

六田知弘さんの写真展の最終日というのも、

なにかのご縁としか

言いようがない。


それにしても、大阪中之島の

美術館の森では、蝉がやたらに

鳴いていた。

大阪の蝉は、関西弁で鳴くから

やかましいのだろうか。

そんふうに、やっかみたくなるほど、

けたたましかった。


お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-28 11:20 | カルチャー通信 | Comments(0)

c0069380_1131244.jpg
c0069380_11313064.jpg


菊池徹夫先生から、

いま、まほろんで開催されている

展示会を教えてもらった。


「法正尻遺跡と三内丸山遺跡」

福島県猪苗代町の法正尻(ほうしょうじり)遺跡と

青森県の三内丸山遺跡を比較する展示会だという。


どちらも、縄文時代中ごろの遺跡。

東北地方の北と南に分かれているが、

ヒスイの玉と土偶が出土している共通点がある。


ただし、三内丸山遺跡のヒスイは丸く、

法正尻遺跡のヒスイは楕円形をしている。

土偶も微妙に違う。


これについて、まほろん館長の菊池徹夫先生のお話しが

面白かった。

「この違いは、土地によって、方言が違うようなものです。」

なるほど。


この展示会は、9月15日まで

福島県白河市にある「まほろん」で開催されている。

(入場無料 ただし、8月25日(月)、9月1日(月)、9月8日(月)休み)

連絡先)まほろん(福島県文化財センター白河館)
    tel.0248-21-0700


お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-26 11:43 | 縄文 | Comments(0)

c0069380_12231298.jpg


青森のねぶた名人・千葉作龍さんが、

本を出した。

題して、「名人が語る ねぶたに賭けた半世紀」。

この50年近くのねぶた作りの苦労を語っている。


このタイミングで、

先日、ラジオでも、お話になっていた。

それが、とても、率直で面白かった。

30代なかば、7年ほどスランプが続いたという。

自律神経失調症だった。

知らなかった。


毎年毎年、創作意欲を掻き立て、

新しいねぶたに挑戦するのは、

大変な苦労なことがよく分かる。


アイデアを生むきっかけは、音楽と映画だというのが

興味深かった。

音楽は、姫神や喜多郎の曲。

特に、喜多郎の音楽の

独特の精神世界にはビリビリくるという。

また、映画は、意外に、B級作品のほうがヒントを

つかめるという。

映画に出演してロック演奏をしていた泉谷しげるの顔が、

ある年のねぶたのモチーフになったこともあるとか。

面白いものだ。


あと1週間で、いよいよ青森のねぶた祭りが始まる。

今年は、どんなねぶたを見せてくれるのだろう。

お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-25 12:33 | 津軽 | Comments(1)

宗谷岬 2014年7月21日

c0069380_11151878.jpg


新・平成の伊能忠敬という

万歩計で、日本列島の海岸線を

一周し始めて、2年4カ月。

自分の分身は、まもなく北海道の宗谷岬に

差し掛かる。

かつては、カニ族といわれて、大きなリュックを

背負った若者であふれていた北の岬・宗谷だったが、

今は、どうだろう。

まったく様変わりしているに違いない。


いずれにしても、この季節。

海峡を渡る北からの冷たい風が、頬をなで

ぶるると身震いすることだけは間違いないだろう。

お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-21 11:19 | 旅の街角から | Comments(0)

c0069380_11275282.jpg


先日、読響の定期講演会で、

ショスタコーヴィチの交響曲第8番を

聞いた。

大作である。


第二次世界大戦から着想されたといわれ、

時々、大砲のイメージが登場する。


指揮者のハルトムート・ヘンヒェンは、

東ドイツの伝統を受け継ぐドレスデン生まれの

名匠といわれるだけあって、

なかなかの熱演だった。

途中で、倒れるのではないかと思われるほど、

根をつめた指揮だった。


とくに、3楽章から5楽章へかけて

切れ目のない演奏がなかなかである。


だが、ショスタコの8番というのは、

1番や5番と比べて、なかなかわかりにくい

ところがある。


たとえば、ラスト。

解説によれば、「音楽は徐々に力を弱めていき、

第1楽章冒頭主題を暗示する謎めいた最弱音の

うちに幕を閉じる」という。

これは、いったいなにを意味しているのか?

どう受け止めればいいのか?


幸い、今年、何度かこの8番を聞く機会が

ありそうなので、

自分の宿題にしておこう。


お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-19 11:44 | クラシック | Comments(0)

c0069380_12334820.jpg
c0069380_12342896.jpg


政治学者・丸山真男について、

あす19日(土)Eテレで23時から90分放送される。

今月土曜日に放送されている「知の巨人たち」の

シリーズのひとつである。

なぜ丸山真男か?

前回放送の鶴見俊輔の回で、彼が発言している。

「第二次大戦の戦争に巻き込まれず、理性を

保っていた人」の一人だという。

ちなみに、「理性を保っていた人」として、

丸山真男のほかに、

武谷三男(物理学者)、渡辺慧(物理学者)

都留重人(経済学者)、武田清子(思想史学者)

をあげている。

丸山真男をどのように描くのか楽しみである。

さらに、来週の土曜日(26日)は、司馬遼太郎が

登場する。

お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-18 12:45 | この国のかたち | Comments(0)

c0069380_12475225.jpg


「叙述がすずやかで、すだれごしに

上等な夏の料理をたべているような気がした。」

作家の司馬遼太郎さんが、

野村胡堂の「銭形平次」の文章について、

語っている言葉である。

7月14日付の毎日新聞の余禄に紹介されていた。

出典は、街道をゆく「神田界隈」だった。

続けて、こうも書いている。

「平次と八五郎の関係は、シャーロック・ホームズと

ワトソンの関係に似ているが、

おそらく胡堂は意識してそうしたのだろう。」


司馬さんは、野村胡堂の音楽評論のペンネームが

「あらえびす」であることを後に知ったとも書いている。

ここから先は、小生の思い出である。

高田馬場に、胡堂ゆかりの名曲喫茶あらえびすがあった。

今でも、あるはずである。

学生時代、友人がこの喫茶店の女性に恋をした。

結局は、片思いにおわったようだったが。

「すずやかで、すだれごしに

上等な夏の料理をたべているような気がした」

という叙述と、あらえびすをめぐる思い出が

重なり、なつかしく感じられた。

機会があったら、

また、胡堂ゆかりの「あらえびす」を訪ねてみたい。

それにしても、

「すずやかで、すだれごしに

上等な夏の料理をたべているような気がした」

という料理とは、

いったいどんな料理なのだろう。




お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-17 13:02 | 旅の街角から | Comments(0)

c0069380_1395532.jpg

c0069380_13133531.jpg


HPみんなの縄文が、スタートしてから、

今月で丸2年になる。

いつみても、

表紙の萩尾望都さんの漫画には、

ほのぼのとさせられる。

内容は充実し、今や

日本中の縄文イベントの重要な

情報源になっている。


ちなみに、最新号の冒頭は、

7月21日(月・祝)に迫った

東京縄文塾のご案内。

「まほろんで子供たちと縄文を考える」と題して、

菊池徹夫先生が、お話になる。

2011年3月、早稲田大学教授をリタイアされた

菊池先生は、まほろんの館長になられた。

まほろんとは、福島県文化財センター白河館の通称。

東日本大震災で、破壊された考古を中心とする

文化財の修復・復元にあたってこられた。

そこで見たものは?

この3年間の思いを存分にお話しいただく。


7月21日(月・祝)15時~17時半
 
 東京・築地 朝日新聞本社本館 2F読者ホール

関心のあるかたは、どなたでも

大歓迎です。

問い合わせ先
  npo法人三内丸山縄文発信の会
    tel.017-773-3477

注)詳細は、「みんなの縄文」http://www.jomonjin.net

お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-15 13:10 | 縄文 | Comments(0)

c0069380_11592580.jpg


俳優・林隆三が、先月、70歳で亡くなった。

林隆三が主役の映画「竹山ひとり旅」を

あらためて、DVDで見た。


津軽三味線の高橋竹山の半生記だが、

見事に、奔放な林隆三の竹山になっている。


ラストがいい。

ひとりの男が、訪ねてくる。

「高橋さん。

成田竹雲です。

わたしのために、三味線を弾いてください。」

以後、高橋竹山は、当時の民謡の第一人者・成田雲竹の伴奏として

新しい人生をはじめる。


この成田雲竹役が、佐藤慶であった。

実に、存在感のある役者である。

彼も、80歳でとっくに亡くなっている。


林隆三をはじめ、

監督新藤兼人・乙羽信子・佐藤慶・川谷拓三など

この映画に関連する人間のほとんどはすでにない。


それにしても、林隆三の死は、

あまりにも惜しい。





お読みいただいた記念にランキングをクリックしてください。
人気blogランキングへ
[PR]
by kitanojomonjin | 2014-07-14 12:24 | 旅の街角から | Comments(0)