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先日、ラジオで聴いた話。

甲府の在宅ホスピス医・内藤いずみさんが

紹介していたエピソード。

末期のガン患者が、日に日に元気がなくなった。

食べたいものはと聞いたら、テンプラが

食べたいという。

そこで、八ヶ岳の知り合いの蕎麦屋に

「人生最後のテンプラを揚げてくれ」と

頼み込んだ。

その日、1時間掛けてくるまで出かけた。

患者は、おいしそうにぺろりと

テンプラを平らげた。

その数日後、眠るように亡くなった。


そのひとの人生最後に、精いっぱい見守ってくれる人がいて、

満足して、この世とおさらばできるひとは、幸せである。


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by kitanojomonjin | 2009-01-29 13:10 | 人生 | Comments(0)

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今週は、中国では春節。

旧暦のお正月で、一週間くらいお休みである。

お正月といえば、

先日、たばこと塩の博物館で「おらんだ正月」という

一枚の絵を見た。

脇に、オランダ人らしき人物が座り、

江戸のさまざまな日本人が、集っている。

江戸時代、オランダの太陽暦の正月を

祝ったものだという。

日付は、寛政6年11月11日。

1795年1月1日にあたる。

その中に、大黒屋光太夫らしき人物が、

ロシア語をメモしている姿も描かれていて

興味深い。

ロシアでエカテリーナに謁見したという

エピソードの持ち主である。


ところで、「おらんだ冬至」というのもあったことを知った。

これは、クリスマスのこと。

キリスト教禁制のなかで、出島のオランダ人同士で

ささやかに祝ったらしい。


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by kitanojomonjin | 2009-01-28 11:38 | カルチャー通信 | Comments(0)

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先日、サントリー美術館で、蒔絵展を見てきた。

マリー・アントワネット絶賛とある。

日本の漆(うるし)は、ジャパンと呼ばれヨーロッパで、

絶賛された。

ヴェルサイユ宮殿にあるマリー・アントワネット愛蔵の

漆の小さな小物入れなど実に見事である。

輸出用に、特別作られたらしい。

一番興味深かったのは、ヴェルサイユ宮殿にある

漆塗りのトイレット・ボックス。

つまり「おまる」である。

140年ぶりに、宮殿から外に出されたという珍品である。

マリー・アントワネットも使用したかもしれないという。


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by kitanojomonjin | 2009-01-26 11:49 | カルチャー通信 | Comments(0)

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渋谷の松涛美術館で「素朴美の系譜」という

展覧会をやっていた。

白隠から鉄斎、萬鉄五郎、はては、岸田劉生まで

何でもござれ。

こうして並べてみると、江戸中期の禅僧・白隠の

禅画がとぼけた味でなかなかいい。

たとえば、「海老」の絵の脇に、こんな賛がある。

「ひげ

ながく

腰まがる

まで

生きたくば

食をひかへて

独りねをせよ
   白隠 」

思わず、くすっと笑いたくなる。


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by kitanojomonjin | 2009-01-24 11:30 | カルチャー通信 | Comments(0)

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連日、アメリカのオバマ大統領の話題でいっぱい。

一つ興味深いのは、オバマのスピーチライターが、

27歳のジーンズ姿の若者だというニュースである。

毎日新聞によると、

「演説草稿はワシントンの人気コーヒーチェーン店などで

書き上げたという。」

「ワシントンの人気コーヒーチェーン店」というのは、スタバかな。

調べてみたら、中国の新聞では、スタバになっているという。

アメリカの冬の時代の決意を27歳の若者が、

スタバをはしごして書き上げたというところに

リアリティを感じた。


「冬の時代」といえば、高倉健のエピソードを思い出す。

「ぽっぽや」が出来る前、

ずっと仕事のない映画の技術の裏方さんに

高倉健は、手紙を書いた。

「男には、冬の時代がある。」

その裏には、みゃくみゃくと映画を作りたいという志があった。


この時代に風穴を開けるのは、きれいな言葉より

そのことばの背後にどれほどしっかりしたこころがあるかだと思う。


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by kitanojomonjin | 2009-01-22 15:42 | 人生 | Comments(0)

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赤坂憲雄さんの「東北学」を読んでいる。

1996年に出版されたものが、

新しく講談社学術文庫に収められ、

最近出たばかりである。

副題は、「忘れられた東北」。


はしがきにこう書いている。

「わたしはこの『忘れられた東北』が、まさに

東北をフィールドとした〈旅学)の実践そのもので

あったことに気づかされている。

あらためて、この〈旅学〉という方法を

鍛えてゆかなければならない、と思う。」

そして、この東北学の子どもたちのひとりとして、

「津軽学」は誕生した。


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by kitanojomonjin | 2009-01-21 12:06 | 津軽学 | Comments(0)

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「聖なる比率」というミステリーを読んだ。

舞台は、イタリアのパンテオン。

そこに、全裸の死体が。

背中に刻まれた謎のマーク。

ダイイング・メッセージである。

どこかで、聞いたような話。

これは、ダヴィンチ・コードのパクリのようである。

この殺人事件を目撃したのが、ソグドの少女。

次第に姿を現すイラク特殊工作に携わった謎の人物。

設定は、あまりに現代的。

ストーリーはいまいちだが、

事件を追いかけるポリスの二組の恋人たちの

ままならぬ愛の行方の方がリアルで面白い。


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by kitanojomonjin | 2009-01-20 12:14 | ミステリーの楽しみ | Comments(0)

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(朝の散歩道から・霜柱)

先週、アメリカの画家アンドリュー・ワイエスが亡くなった。

91歳だったという。

凍てついたアメリカの東海岸を描いた

厳しい写実性の絵が忘れられない。

「ワイエス的」

それは、一般名詞といってもいい独自の世界であった。



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by kitanojomonjin | 2009-01-19 10:49 | 人生 | Comments(0)

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このご時勢、世の中で繁盛しているものは、

まずは、ふりこめ詐欺。

去年の被害額は、275億にのぼるという。

闇の産業である。


もうひとつは、堂々とした職業だが、

遺品整理代行業が、おおはやりだという。

孤独死する人が増えている。


個の時代である。

家族の関係が切れている。

この現実に向き合って、闇の世界とベンチャービジネスが

様々な知恵を働かせている。


ところが、闇の世界の悪知恵のほうが、圧倒的に

優勢なように見えるのは、とても残念なことである。


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by kitanojomonjin | 2009-01-16 14:13 | 人生 | Comments(0)

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テレビで、クラウディオ・アバドの指揮する

マーラーの交響曲第3番を聞いた。

全部で6楽章ある。

4楽章から、5・6楽章へ移るところがドラマ的である。

特に、4楽章のアルトの歌声。

「おお人間よ

心せよ

深き真夜中は何を語っているのか

世界は深い

昼が考えていたよりも深いのだ

おお人間よ

深い

世界の痛みは深いのだ」

このあと、謎の歌詞が続く。

「快楽は心の痛みよりもさらに深い

痛みは告げる『消え去れ』と

だが深い永遠を欲しているのだ」

快楽と永遠ということばが、不気味に立ち現れる。


そして、一転して、5楽章・6楽章と至福の調べが続く。

演奏が終わった後、アバドは、呆然としてたたずむ。

20秒ほど、実に長く感じられる沈黙の後、

「ブラヴォー」という喚声とともに拍手が鳴り止まない。

2007年8月18・19日にひらかれたルスツェン音楽祭での

演奏である。

この会場で演奏に、立ち会えた人は、ほんとうに幸せである。


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by kitanojomonjin | 2009-01-15 11:26 | クラシック | Comments(0)