カテゴリ:モーツァルト( 8 )

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1778年7月3日、パリを旅していた時、

モーツァルトの母親が病気で亡くなる。

モーツアルトは、その知らせをザルツブルクの

父に知らせるのをためらった。

さんざん泣きくれたあと、7月9日ようやく

ふるさとの父に、この悲しい事実を告げる手紙を

したためる。

今週、再開した「毎日モーツアルト」のアンコール放送は

このエピソードから始まった。

さらに円熟味をますモーツァルトの新しい旅が

始まった。

(月~金・ハイビジョン朝5時30分~6時)


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by kitanojomonjin | 2009-12-16 17:59 | モーツァルト | Comments(0)

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7月1日のテレビ「言葉で奏でる音楽」の中で、

93歳になる音楽評論家吉田秀和は、言った。

「小林秀雄の音楽評論にはカデンツアがない。」


作家堀江敏幸が、小林秀雄の「モオツアルト」に

ついて質問した時の答えである。

1946年、小林秀雄は、雑誌「創元」に、「モオツアルト」を発表した。

「モツアルトのかなしさは、疾走する。

涙は追いつけない。」

画期的な音楽評論であり、モーツァルト論であった。

吉田秀和は、その衝撃は、認めつつも言った。

「小林秀雄の音楽評論にはカデンツアがない。」

カデンツアとは、句読点のことだという。

そこにこめられた吉田の思いは、

小林秀雄の音楽評論は、余りに文学的過ぎる。

自分こそ音楽の素養をベースにして正統な音楽評論を

展開するぞという自負がこめられているようだ。

火花を発するような批評精神が、垣間見えて面白い。


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by kitanojomonjin | 2007-07-07 12:56 | モーツァルト | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から)

「神秘のモーツァルト」の続き。

フィリップ・ソレルスは、ふたつのピアノ四重奏曲を

挙げる。

K.478 ト短調のピアノ四重奏曲

K.493 変ホ長調のピアノ四重奏曲

「あのふたつの四重奏曲は、内面の成熟と

創作がおおいに進展した1785年に書かれている。

フィガロの結婚と同時代であり、ヨーゼフ・ハイドンに

うやうやしく捧げられた、6つの弦楽四重奏曲のあとに

つづくものだ。

弦の動きの、その深みに耳を傾けるがいい。」

さらに言う。

「ト短調、変ホ長調。

モーツァルトにおける本質的なふたつの調だ。

熱狂と静謐、

力と叡智。」

ここで、突然のようだが、ランボーの言葉が登場する。

「このような言語は、魂から魂へとむかうものであって、

匂いも、音も、色も、いっさいを要約すると同時に、

思考を引っかけては引き寄せる思考からなるものです。」

そして、結論付ける。

「ランボーとモーツァルトは、おなじことを語っている。」

ランボーは1891年、37歳で死んでいる。

モーツァルトは1791年、35歳で。

モーツァルトとランボー。

不思議な連関性である。



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by kitanojomonjin | 2007-01-16 17:57 | モーツァルト | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から・自然の散華?)

フィリップ・ソレルスの「神秘のモーツァルト」の続き。

「フランス革命は、音楽の領域における反革命によって

表現されたのだ。」

と、ソレルスは言う。

コシ・ファン・トゥッテで代表されるモーツァルトの

生き生きとした身体性をともなった欲望は、

フランス革命以降、失われたという。

「こんな状況で、人間の身体は、そして人間の欲望は

どうなってしまうのか?

べつのものになるのだ。

結局のところ、モーツァルトとはべつのものに。

コシ・ファン・トゥッテのあと、身体的な衰えや

不感症に近い印象を抱かずに直接聴きうるのは、

ジャズの幾人かの天才たち(ルイ・アームストロング、

ビリー・ホリデー、チャリー・パーカー、セロニアス・モンク)

だけである。」

ジャズ」とモーツァルトの思わぬ連関性。

個人的には実に納得である。


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by kitanojomonjin | 2007-01-16 17:52 | モーツァルト | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から)

フィリップ・ソレルスの「神秘のモーツァルト」の続き。

1778年7月。

パリでモーツァルトは、二つのソナタを作曲した。

ソレルスはいう。

「いまわの際の母の枕もとで、22歳のモーツァルトが

怖ろしいくらいのパリの孤独のなかで深く感じていたことを

知るには、当時彼が、どこからの注文もなしに、

自分自身に語りかけるために作曲したソナタを

聴かねばならない。

それがモーツァルトの音楽の魂なのだ。」

そして、次のふたつのソナタを挙げる。

K.304「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ・ホ短調」

K.310「ピアノソナタ第8番・イ短調」

特に、後者をモーツァッルトの最も偉大な傑作のひとつと

激賞している。

「頑固さ、勇気、天使との戦い、神の震え。

そこにあるのは悲しみだけだ。

けれど、音楽はこういっている、

それでもやはり!と」


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by kitanojomonjin | 2007-01-16 17:45 | モーツァルト | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から)

私は、オペラにたいして臆病である。

それにのめりこんだら、面白いだろうなと思いつつ、

どんどん深みにはまっていきそうで、

まだ入り口で、ちゅうちょしている。

フィリップ・ソレルスは、その「神秘のモーツァルト」の

中で、大胆にモーツァルトのオペラ「コシ・ファン・トッテ」を

活写する。

「世界の大半は、女性たちの擬態からなるごたごたの

うえに建てられた劇場なのだ。

男たちはゲームを支配していると思い込んでいる

おひと好しで、どいつもこいつもだまされている。」

別のところでは、次のようにいう。

「ある瞬間の真実はべつの瞬間の真実ではなく、

モーツァルトは倦むことなくそれを感じさせてくれる。」

めまいを感じさせる言辞である。


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by kitanojomonjin | 2007-01-12 17:16 | モーツァルト | Comments(0)

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この一年のモーツァルト本の中で、1・2を争うものだ。

あまりにも魅力的で2度読んでしまった。

モーツァルトの生い立ちを書簡を中心に辿る。

それだけでない。

作品紹介が、作家的大胆さで展開する。

このリズムが、ひとつのカオスを生み出す。

あるひとは、モーツァルトの音楽を「疾走する悲しみ」と

いったが、こちらは、まさに「疾走する評論」である。

そのスピードにめまいを感じながら付いていくと、

大変な熱気を感じる。

まるで、そこにモーツァルトが存在しているような。

作家フィリップ・ソレロスの筆力のなせる業である。

もう一年モーツァルト・イヤーが続いていたなら、

我々が踏み込むべき場所は、こんな世界かもしれない。


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by kitanojomonjin | 2007-01-12 16:57 | モーツァルト | Comments(0)

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「毎日モーツアルト」という番組がある。

モーツァルト生誕250年にちなんで、

毎日、名曲とともに、モーツアルトの人生を辿る

10分の番組。

その番組が、きょう終了した。

240回を数える。

よくぞここまでたどりついたとしみじみと思う。

前にも触れたが、これこそブログ的番組。

モーツアルトの35年10ヶ月の人生を

毎日毎日、てくてく歩きで辿ってきた。

この番組にかかわってきたひとりとして、

感慨深いものがある。

それにしても、この一年、番組と同時進行して、

興味深いブログが展開した。

ひとつは、アマデウス・ブログ。

「僕モーツアルトです。」で、始まるモーツァルト

なりきりブログ。

もうひとつは、ブログ「黄昏どきに」さん。

「毎日モーツァルト」を毎日書き起こして、

感想を寄せてくれた。

大変なエネルギーである。

スタッフの一員として、心からお礼を申し上げます。

これを見ても、「毎日モーツァルト」が、ブログ時代に

ぴったりの番組であることが分かる。


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by kitanojomonjin | 2006-12-29 14:01 | モーツァルト | Comments(2)