カテゴリ:人生( 291 )

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昨夜、訃報は、われわれの間を駆け巡った。

大学時代の恩師・内田満先生が亡くなった。

うそだと思った。

心筋梗塞だという。

突然の死である。

亡くなられる3日前に、お会いした人の話では、

ピンピンして、全くお元気だったという。

その日の朝、奥様が床についていた先生を

見たときはもう手遅れだったという。

77歳。

現代では、早すぎる死である。

先生は、背筋をしゃんとして、いつも正論を言われた。

早稲田の良心だった。

そこに、すっくと立っておられることが、わたしたちの

励みだった。

2月16日に、先生を囲む会が予定されていた。

もう先生にお会いすることはできない。

残念である。

本当に残念である。

また、座標軸となる人に逝かれてしまった。

謹んでご冥福を祈ります。



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by kitanojomonjin | 2007-02-02 20:45 | 人生 | Comments(0)

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島崎今日子の「この国で女であること」(ちくま文庫)を

読んだ。

「アエラ」に掲載された人物ノンフィクション「現代の肖像」

20本から構成されている。

インタビューの名手といわれるだけあって、ことばが重い。

白石加代子の早稲田小劇場の舞台「劇的なるものをめぐってⅡ」

も登場する。

1970年に初演されたという。

初演かどうか覚えていないが、これを見た鮮烈な

記憶が残っている。

白石の現在の夫・深尾は、東京で上演される限り

妻の夜の舞台は必ず観るという。

「40日あれば40回観る。

1公演中に3回か4回、劇場全体が幸福になれる日がある。

身体中に血が駆けめぐり、エクスタシーを感じる。

その瞬間を見逃したくない。

深尾にとって、白石は、なしえなかった夢や志を

実現してくれる我々のプライドである。」

このほか重信メイや、辛淑玉が登場する。


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by kitanojomonjin | 2007-01-31 20:19 | 人生 | Comments(0)

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友人から、はがきが届いた。

東北の花巻温泉から鳴子温泉そして仙台・松島を

旅しているという。

こんな一文がつづられていた。

「病魔の訪れには、如何ともしがたく、

抗うにはなかなかに強敵です。」

彼は、いま病気と闘っている。

この一年関わってきた「毎日モーツァルト」は、

わたしの心の中で、彼の闘病生活へのささやかな

応援歌のつもりだった。


東京・高田の馬場に、「あらえびす」という名曲喫茶がある。

彼は、学生時代そこに入りびたりだった。

彼の影響を受けて、わたしもクラッシックを少しだけかじった。

モーツァルト交響曲第40番を色々な指揮者で

なんどもなんども聴いたものだった。

その意味で、彼は、わたしのクラッシクの兄貴分である。


兄貴、今どきの東北の旅は、みぞれと雪のどんよりとした

空が続いていることでしょう。

そんな中、温泉で温まり、東北人の気質に触れながら、

奥さんと一緒に、いい旅を続けてください。


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by kitanojomonjin | 2007-01-01 19:43 | 人生 | Comments(0)

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新しく引っ越した先にある川。

仙川。

野川に変わって、川の囲いはりっぱだが、

川はなかば死んでいる。

ここで新しい生活が始まる。

どんな四季の表情を見せてくれるのだろうか。


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by kitanojomonjin | 2006-12-05 16:03 | 人生 | Comments(0)

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引越しをした。

なじみの野川ともお別れ。

カワセミ・サギ・ウなどさまざまの鳥と出会えた野川。

なによりも春の美しい桜並木ともお別れである。

振り返ると、この30年あまり、12回引越しをしている。

2年半ごとに、転居していることになる。

淺川マキの歌が聞こえてきそうだ。

「夜が明けたら、一番列車にのって、この街を出て行く。」

でも、今回は引越し先は、すぐ近く。

新しい街に住む。

そこにどんな出来事が待ち構えているか。

そんな期待に引きずられて、引越しを

繰り返してきた。

いつまでたっても、そのわくわく感は変わらない。



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by kitanojomonjin | 2006-11-26 19:33 | 人生 | Comments(0)

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「異郷の季節」という本を読んでいる。

みすず書房から、1986年に出た本。

著者はサルトル研究の仏文学者。

フランス滞在時代の思い出を書いたエッセイ集だが、

なかなかいい味の文章である。

なかでも、「書物を流れる歳月」は、圧巻。

パリの国立図書館に通っていた頃、

其処で出会ったユニークな人々について

触れている。

腰巻の萩原延壽氏の評が、見事にこのエッセイの

面白味を活写している。

「敦煌文書の解読にいそしむ老中国人、

モスクワ裁判の究明に執念をもやす老アナキスト、

かれらとの一期一会のゆかりを著者は感動的な

筆致で語っているが、われわれが「精神の共和国」の

存在にかすかな希望をつなぎうるのは、かかるしめやかな

友情の姿に接したときであろう。」

このほか、パリのセーヌ河をはさんで、右岸と左岸の

違いを次のように見事に表現している。

「以前は、もう少し右岸は右岸らしく、

左岸は左岸らしかったのであって、

敢えてその特徴の一面を強引に拡大して抜き出してみれば、

右岸にはお金と生活があり、

左岸には空想と観念があった、とでも言ったらよいだろうか。」

なるほど。

ときあたかも、左岸で、五月革命が火を吹いた頃だという。

それにしても、読めば読むほど、この著者は

只者で無いような気がする。


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by kitanojomonjin | 2006-09-28 10:07 | 人生 | Comments(0)

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「遅番記者」というミステリーを読んでいる。

「遅番記者」とはなにか?

小説の中で、こんな説明がされている。

「遅くまでいて、みんなが帰ってからもちあがることを
扱うんだ。
たいていは遅くに入ってきた訃報に天気予報、
火事に発砲事件。
そんなところだな」

レイトマンというらしい。

どちらかというと閑職である。

いささかくたびれたこの新聞記者と

妻に逃げられた刑事が、コンビを組んで

連続殺人事件を追う。

例によって、半分まで読み進んでも、皆目

犯人の目星はつかない。

缶ビールを飲みながら語り合う

記者と刑事の孤独な境遇はなぜか似ていた。

「年をとり、哀れな老人になって、ツナ缶や

ファストフードで食いつなぎ、ビール腹になり、

服に穴があいていても気にしないようになった

自分を想像して、一種絶望的な気持ちに

なることがあった。

そんなふうにひとりぼっちで終わる警官の多くが、

ピストルの銃口をくわえることになるのだ。」

こんなくだりもある。

「まずいことになりそうだということもわかっていた。

それに対してどうしていいかわからなかったが、

いったんことが始まるとあれよあれよという間に

情況が変わっていく。」

このたゆたう感じが、全編を貫く基調トーンに

なっている。

一体出口はあるのだろうか。

しばらくは、このけだるい感じに付き合ってみようか。


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by kitanojomonjin | 2006-07-27 11:07 | 人生 | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から)

「病状六尺」の中で、正岡子規は、次のように
記している。

「余は今まで禅宗のいはゆる悟りという事を

誤解していた。

悟りという事はいかなる場合にも平気で

死ぬる事かと思っていたのは間違ひで、

悟りという事はいかなる場合でも

平気で生きることであった。」

歌人正岡子規は、35歳で無くなる。

また35歳かと思った。

最近、俳優の山本耕史くんと話す機会があった。

彼は今年30歳。

そして、彼の関心のある人物は、みな35歳で

生涯を閉じている。

土方歳三しかり。

モーツァルトしかり。

やたら35歳が気になっていた時に、正岡子規も

35歳で亡くなったと知って、愕然とした。

男の人生にとって、35歳とは何なんだろう。

それまで青春の延長で、そこから生まれ変わる

境目なのだろうか。

ふしぎな符号である。


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by kitanojomonjin | 2006-07-26 20:10 | 人生 | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から)

宮本輝に「ひとたびポプラに臥す」という紀行がある。

息子と一緒に、ひたすらシルクロードを西に向かう。

お腹を壊しながら、ぶつぶつ不平を言いながら

ひたすらシルクロードを歩く。

その中に、印象的な言葉がある。

  日本の殺伐としたシステムと生活にあって、

  私たち多くのものを失いつづけているが、

  「静かに深く考える時間」

  「深く静かに感じる時間」の喪失は

  極めて重要な問題だと思う。

あわただしく過ごして何かを確実に見失なっている現代。

旅、特にアジアの旅に出ると、有り余る時間の中で、

いやでも応でも、人生を考えざるを得ない。


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by kitanojomonjin | 2006-07-25 16:54 | 人生 | Comments(0)

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(ブロギニストの散歩道から)

今朝のラジオで、「にもかかわらず笑うこと」という
話を聞いた。

上智大学のアルフォン・デーケン教授が、最終講義で
いった言葉だという。

  ユーモアとは、「にもかかわらず」笑うこと。

  辛いことや悲しいことがあっても、

  「にもかかわらず」

  それも相手への思いやりとして、笑顔で接する
  
  態度こそ成熟した真のユーモアだというのである。

こんな言い方もしている。

  人は元気だからユーモアが出るのではなく、

  ユーモアが出るから元気なのである。

味わいのある言葉である。


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by kitanojomonjin | 2006-07-20 19:53 | 人生 | Comments(0)