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血と暴力の国 2008年7月1日

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「血と暴力の国」というミステリーを読んだ。

飄々とした味がいい。

たとえば―

「ベルはスプーンでコーヒーを掻きまわしたが

ブラックで飲んでいるので何を混ぜているわけでもなかった。」

こんなのもある。

「祖父さんは保安官というのは最高の仕事のひとつだが

元保安官は最悪の身分だとよく言っていた。

そういう仕事はほかにもたくさんあるだろう。」

なかなか含蓄のある言葉だ。

そうなのかもしれない。

要するに、現役が一番ということか。


実は、このミステリーは、こてこてのハードボイルドとして

進行する。

結末にはいささか不満がある。

ただ文学として読んでも、なかなか渋い作品である。


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by kitanojomonjin | 2008-07-01 12:20 | ミステリーの楽しみ