戦死やあわれ 2007年8月2日

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先日、竹内浩三のテレビ番組をみて、

さっそく本屋へいって、「戦死やあわれ」を買って、

読んでいる。

梶井基次郎の宇治山田中学の後輩で、

日大映画科の学生・竹内浩三の詩文集である。

昭和20年、フィリピンで戦死。

24歳だった。

とても、ひょうきんでふつうの男の子の戦争に向き合う気持ちが

切々と詠われている。

代表的なのは、「戦死やあわれ」という詩。

その中ほどが、圧巻である。

「白い箱にて 故国をながめる

音もなく なんにもなく

帰っては きましたけれど

故国の人のよそよそしさや

自分の事務や女のみだしなみが大切で

骨は骨 骨を愛する人もなし

骨は骨として 勲章をもらい

高く崇められ ほまれは高し

なれど 骨はききたかった

絶大な愛情のひびきをききたかった

がらがらどんどんと事務と常識が流れ

故国は発展にいそがしかった

女は化粧にいそがしかった」

自分の死を予感している。

まるで、岡本喜八監督の映画「肉弾」のラストを思わせる。

現代の海水浴場にぷかりぷかりとドラム缶が

流れ着く。

その中には、米軍に体当たりしようとした

若い兵士の白骨死体が収まっていた。


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by kitanojomonjin | 2007-08-01 16:24 | 人生 | Comments(0)