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ミステリーの効用 2006年1月15日

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マイクル・コナリーの「暗く聖なる夜」の下巻を
読み終わったところだ。

ミステリーの魅力って何だろうと思う。

ラグビーやバスケットは、成功のスポーツ。
サッカーは、失敗のスポーツと言われる。

ラグビーやバスケットは、どんどん点数が入る。

ところが、何度も何度もトライしてなかなか点数が
入らないのがサッカーである。

ミステリーも、これに習うと、失敗の文学かもしれない。

たくさんの手がかりを追って、行けども行けども
犯人にたどり着かない。

失敗の連続である。

それも、人生。

主人公は、ひたすら手がかりを追う。

失敗の文学といったが、たくさんの手がかりの中から、
一つ犯人につながる手がかりがありさえすれば
解決である。

その過程を生き生き描写しているほうが、
あまり明快な推理よりも最近は好きになった。
このままずっと解決しなくてもいいと思ったりする。

ずっと、解決しない問題、そっちのほうが、
実際の人生に近いような気もする。

ところで、「暗く聖なる夜」について。
内容は、ミステリーファンの仁義として言わないでおくが、
マイクル・コナリーのほかの作品を探しに本屋に
行きたくなった。

しばらくやみつきになりそうである。


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by kitanojomonjin | 2006-01-15 19:52 | カルチャー通信