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利根町の巨木とタブノキ 2005年12月30日

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「こころ縄文人」の提唱者である照井勝也さんから、
「利根町の巨木とタブノキ」という本をいただいた。

「内容は2年間かけて町内をくまなく調査した結果を
本にしたものです」とあった。

なぜタブノキなのだろうか。

それは、この本の植物研究家渡邊剛男の解説に詳しい。

要約すると、
「タブノキはクスノキ科の常緑広葉樹です。」
「シイ、カシ、タブノキ、ヤブツバキなどは照葉樹林として
欠かせない樹木です。」

さらに、
「タブノキ林は沿海地に多く暖帯植物の代表的な樹木です。」
とある。


房総半島の暖かな海岸沿いに昔からタブノキの林が
茂っていたことだろう。
それは、おそらく縄文の時代までさかのぼると思われる。

次の記述からそれが読み取れる。
「縄文時代から丸木舟として活躍したと思われます。」

「タブノキの名の由来は、朝鮮半島で丸木舟を
tong-baiといい、転化してタブです。」

「古代の信仰で対象となった大きな樹木が
霊(たま)の木であり、
それがタモ、タブと変化したとも思われます。」

黒潮の暖流の沿海地域。
照葉樹林の代表的な木。
縄文時代の丸木舟の素材。
そして、霊木の名の由来。

タブノキをめぐるそれぞれの要素が、
縄文時代の人々のくらしと祈りに結びついているようだ。

「こころ縄文人」を提唱する照井さんを引きつける
背景もこの辺にあるのだろう。


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by kitanojomonjin | 2005-12-28 20:59 | 縄文