道具と人類史 2012年9月28日

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「道具と人類史」という本を

読んでいる。

先日、お亡くなりになった考古学者

戸沢充則先生の、実に味わいのある

縄文のエッセーである。

たとえば、縄文土器について。


「日本における最古の焼き物は縄文土器である。」

「土器の作り方や使い方に注目して

縄文土器全体の変遷をたどると、

いまから約3500年前に日本列島全域にわたって、

ひとつの共通した変化があらわれる。」


「それは食材の下ごしらえ専用の煮炊き用の土器と、

盛りつけ用あるいは個人が所有する銘々器ともいうべき土器が、

あたかも現代のわれわれの食器棚や台所にあるのと

似たセットとして確立したということである。」


ふつうは、ここで終わるが、

著者は、さらにこんな感慨を付け加える。

それによって、縄文土器が、ぐっと身近になる。


「現代のわれわれがいまなお、素焼きの器のざらついた

肌触りをなつかしみ、古色の器のもつ味わいに

ある種のこころの安堵を覚えるのは、

1万年におよぶ器のたどった永い歴史が、

われわれの心身に深く刻み付けられて

いるからかも知れない。」


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by kitanojomonjin | 2012-09-28 17:03 | 縄文 | Comments(0)