津軽の詩人・月永亜夢 2012年3月29日

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津軽の詩人・月永亜夢の詩集の

最後に掲載されている「波」という

詩もすばらしい。


   波

だめだだめだと思っては返され

まだまだと思い直しては寄せてくる

億万年そのようなせつない運動はくり返され

いまもなお行き着くところはなく

帰ってゆく場所もない

そんな波をみつめていると

生きることの非常な仕組みが目に映りだし

けだるい溜息を洩らそうとする

そしてなんの変哲もないほそながい道を

今日もまたおなじように歩いてゆく

吼えながら笑いながら泣きながら怒りながら

吃ったままで

どこまで行っても微小なこの生きざまの真上を

幾羽も幾羽も鷗が飛びかい

最後の一羽が消えかかるその日まで

死にたい死にたいといっては帰ってゆき

生きる生きるといっては寄せてくる


津軽の詩人は、31歳でなくなった。

最後のフレーズが、

いつまでもこだまする。


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by kitanojomonjin | 2012-03-29 11:49 | 人生 | Comments(0)