震災の怪 2011年7月11日

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「仙台学」11号の「東日本大震災」特集に

載っていた話。

「震災当日、

彼女はいつものように台所で洗いものをしていた。

と、不意に自分の名前を呼ぶ声がする。

数年前に他界した夫の声だったという。

呼び声は、勝手口を抜けた先の裏山から響いている。

不思議に思いながら表へ出て、裏山の道を進んだ。

5分ほど声に誘われるまま歩いた頃、

山裾の竹薮に手招きをする影が見えた。

真っ白な開襟シャツにお気に入りだった

縞模様のズボン。

夫だった。

驚きながら竹薮に足を踏み入れた途端、

地鳴りと共に山が揺れた。

ようやく揺れはおさまったものの、

腰が抜けて動けない。

へたりこんでいるうちに、沖から白い壁のようなものが

迫ってくるのが見えた。

津波だった。」


不思議な話である。

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by kitanojomonjin | 2011-07-11 10:44 | 人生 | Comments(0)