幻の女 20104月17日
2010年 04月 17日ウイリアム・アイリッシュの「幻の女」を読んだ。
やっと、待ち望んでいたミステリーに出会えた気がした。
1942年に発表されたこの作品は、
不滅の名作の呼び声が高い。
この作品の紹介に、江戸川乱歩が一役買ったという。
ミステリーの筋立ても優れているが、
その文章も、文学的に優れている。
たとえば、こんなくだり。
「彼の受けた印象は複雑であった。
つい最近まで綺麗な女だったにちがいない。
その美しさが、いまでは、急速に彼女から
去っていきつつあるのだ。
教養というか知性というか、
洗練された品位のようなものが、
皮膚の一枚下のあたりから、未だに匂っていた。・・・・」
ウイリアム・アイリッシュは、コーネル・ウールリッチ
あるいは、ジョージ・ハプリーという名で作品を発表している。
翻訳された数、ざっと20あまり。
当分、楽しめそうである。
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