今年ばかりの春 2009年2月24日

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(赤坂・豊川稲荷)

赤坂の豊川稲荷の桜が、

早くも、2分咲きか3分咲きの風情である。

この春の気配を「今年ばかりの春」と

思いつめて眺めた歌人がいた。

正岡子規である。


先日、大阪で開かれた菜の花忌のシンポジウムで、

中村稔先生が、子規晩年の俳句と和歌を紹介された。


   病床の我に露ちる思ひあり


和歌の方が、もっと切実である。


   いちはつの花咲きいでて我目には

            今年ばかりの春行かんとす


中村先生は、涙なくしては聞けない歌だという。

子規の写実が、こころの内面にまで向かった作品だった。

この和歌が現実となり、まもなく子規は短い命を閉じる。


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by kitanojomonjin | 2009-02-24 19:26 | 人生 | Comments(0)