小島夫人のことば 2009年2月3日
2009年 02月 03日39歳で亡くなった写真家・小島一郎の
写真展が、今、青森県立美術館で開かれている。
そのオープンセレモニーのことが、
地元紙に載っていた。
ずっと、子育てしながら、亡き夫の写真を守ってきた
弘子夫人が、あいさつのとき絶句した。
そのときの心境を学芸員の高橋しげみさんに
あとで、つぎのように語ったという。
「雪がね、
顔を上げたら、窓から雪が降っているのが
見えたんです。
そしたら、もう胸がいっぱいになってしまって。」
会場から、大きなガラス窓ごしに、三内丸山遺跡への
出入り口が見えるという。
高橋学芸員は、こう記している。
「窓の外に舞い散る雪は、東京暮らしの長い
弘子夫人の脳裏に一瞬にしてどれだけ多くの
青森での時間を、一郎との時間を蘇らせたことか。」
雪は、時間を止め、あるときは、時間を逆転させる。
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