マーラー3番 2009年1月15日
2009年 01月 15日テレビで、クラウディオ・アバドの指揮する
マーラーの交響曲第3番を聞いた。
全部で6楽章ある。
4楽章から、5・6楽章へ移るところがドラマ的である。
特に、4楽章のアルトの歌声。
「おお人間よ
心せよ
深き真夜中は何を語っているのか
世界は深い
昼が考えていたよりも深いのだ
おお人間よ
深い
世界の痛みは深いのだ」
このあと、謎の歌詞が続く。
「快楽は心の痛みよりもさらに深い
痛みは告げる『消え去れ』と
だが深い永遠を欲しているのだ」
快楽と永遠ということばが、不気味に立ち現れる。
そして、一転して、5楽章・6楽章と至福の調べが続く。
演奏が終わった後、アバドは、呆然としてたたずむ。
20秒ほど、実に長く感じられる沈黙の後、
「ブラヴォー」という喚声とともに拍手が鳴り止まない。
2007年8月18・19日にひらかれたルスツェン音楽祭での
演奏である。
この会場で演奏に、立ち会えた人は、ほんとうに幸せである。
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